FDA

Form FDA 483とは

FDA査察が実施された場合、指摘事項が何もない場合は良いが、指摘事項がある場合は、連邦食品医薬品化粧品法(FDC法)704(b)項「査察官は指摘事項を文書で製造所に提示すること」に基づいて、査察の最後の講評時に、FDA Form 483が発行される。 483は一般には公開されない。 ただし情報公開法に基づき、有償で公開請求はできる。 またWarning Letterで483の内容に言及することが多い。 講評時の意見を査察官が考慮し、FDA Form 483の最終版を作成してくれるので、すでに改善した事項があれば説明すると良い。 誤解や説明の間違いを正す機会でもある。 FDA Form 483には「最終的な評価はFDAコンプライアンス部門で実施されるので、FDA Form 483は査察時の指摘事項としての報告である。」と記載されている。 FDA Form 483フォームの調べ方 Warning […]

FDA QSR(21 CFR Part 820)

FDA QSRとは

1996年10月7日、FDAは、1978年の医療機器GMP規則を改正して「品質システム(QS:Quality System)規則」と呼ばれる規則を公示した。『21 CFR Part 820 Quality System Regulation – QSR』QSRは、ISO 13485:1996/ISO 9001:1994を基礎にして作成された。「品質システム規則」(QSR)は、医療機器の設計、購入、製造、包装、表示、保管、設置およびサービスで用いられる手順とこれらに対して用いられる設備および管理に関する要件を含む。規則の定義では、品質(Quality)は安全性や性能を含めて使用適合性(Fitness-for-use)を満たすため機器の能力を支える特徴(Feature)と特質(Characteristic)の総体をいい、QSは品質管理の実施に対する組織構造、責任、手順、プロセスおよび資源をいう。 品質システム規則の一般規定は、次のようなことを定める。 各製造業者は設計または製造される特定の医療機器に対して適切な、そしてこの規定の要件に適合する品質システムを確立し、維持しなければならない。 規則に定める要件は最終機器が安全かつ有効であり、またFFDCAの遵守を保証する意図をもつ。 規則は最終機器の構成物または部品の製造業者には適用されないが、このような製造業者に対してガイダンスとしてこの規則の規定を用いることを勧める。 外国の製造業者については、アメリカに輸入される医療機器の外国製造業者が施設へのFDA査察を拒否する場合、その施設で製造される機器は法的に不良品(Adulterated product)とみなされる。規則は、一般規定(範囲、定義、品質システム)、品質システム要件(管理責任、品質査察、従業員)、設計管理、文書管理、購入管理、確認と追跡(確認、追跡)、生産および工程管理(生産および工程管理、検査・測定・検査器具、工程バリデーション)、容認作業(受領、工程中および最終機器の容認、容認の状態)、不適合製品、是正および予防措置、表示および包装管理(機器表示、機器包装)、取扱・保管・流通・設置(取扱、保管、流通、設置)、記録(一般要件、機器マスター記録、機器歴記録、苦情ファイル)、サービング、統計技術の各項目(Subpart)を含む。 QSRの適用対象は、一部の例外を除く全クラスの医療機器である。QSRは、クラスⅠ機器にも適用されるが、わずかに例外がある。例えば、顔弓、ラバーダム、味覚計、採尿器、弾性包帯は、QSR免除クラスⅠ機器である。設計管理は、一部の例外を除き、クラスⅠ機器には適用されない。例外として、コンピュータソフトウェア自動化クラスⅠ機器などがある。 標題・・・Quality

Medical Device, Pharmaceutical

医薬品と医療機器の相違点について

筆者がコンサルティングを実施している中で、医薬品の規制と医療機器に関する規制の違いに直面することがある。例えば、プロセスバリデーションやリスクマネジメントなどである。同じ用語を使用しているが、医薬品企業と医療機器企業ではその実施方法が異なる。今回は、医薬品企業と医療機器企業の差異を明らかにし、それぞれの規制要件の適切な理解をしたい。 1.品質保証について 筆者がコンサルティングを実施している中で、医薬品の規制と医療機器に関する規制の違いに直面することがある。例えば、プロセスバリデーションやリスクマネジメントなどである。同じ用語を使用しているが、医薬品企業と医療機器企業ではその実施方法が異なる。今回は、医薬品企業と医療機器企業の差異を明らかにし、それぞれの規制要件の適切な理解をしたい。 2.リスクマネジメント vs 品質リスクマネジメント 医療機器の不具合は患者(使用者)にダイレクトに影響する。しかしながら医薬品は、構造設備(製造に使用する設備、機器、システム等)の不具合が医薬品の品質に影響し欠陥が潜む。欠陥のある医薬品を患者が服薬した際に健康被害が発生する 。したがって、医療機器は「リスクマネジメント」を実施するのに対して、医薬品では「品質リスクマネジメント」(QRM:Quality Risk Management)を実施する。つまりリスクがダイレクト(直接的)かインダイレクト(間接的)かが異なる。 3.医療機器は設計問題が最重要 医薬品の品質不良のほとんどが製造所の問題である。例えば不純物混入やラベル間違い、個装の破損などである。一方で、医療機器は例え製造が適切であっても、そもそも設計が間違っていると安全ではない。また、たとえ設計が適切であったとしても、そもそもユーザ要求が間違っていることもある。 4.検査方法の違い 医薬品は破壊検査が基本であるため、サンプリングによりQCを実施する。医療機器においては、多くが非破壊検査が可能である。つまりサンプリングではなく、全品検査が可能である。医薬品の場合、OOS(規格外:Out Of Specification)が発生した場合、バッチごと廃棄をせざるを得ない。しかしながら、医療機器は不適合品のみを廃棄するか、 リワーク(手直し)した後に合格すれば出荷が可能である。 5.プロセスバリデーション 医薬品は破壊検査しかできないため、すべての工程に対してプロセスバリデーションが必要である。一方、医療機器は後の工程で十分な検査ができない特殊工程(例:はんだ付け、滅菌、かしめ等)のみプロセスバリデーションが必要である。 本セミナーの完全版は下記のURLからご購入下さいhttps://ecompliance.co.jp/SHOP/L_FDA.html

Quality System

Apple社の供給者管理

日経ビジネスONLINEに興味深い記事が掲載されていたので、以下、引用し一部変更して紹介したい。 供給者管理に関しては、アップル社の取り組みが参考になる。アップル社のホームページには「サプライヤー責任」と題して取り組みを公開している。供給者の責任は「説明責任」「労働者の権利と人権」「従業員の支援」「環境、健康と安全」「報告書」の5つのパートで構成されている。 アップル社は供給者への監査を通じてサプライヤーの管理状況の掌握に取り組んでいる。注目すべきは、同時に行っている教育プログラムに代表されるサプライヤーへの支援だ。アップルのサプライヤー責任のトップページには「説明責任」についてアップルの考え方を明らかにしている。 供給者の管理レベルを設定し、一定期間ごとに監査を行っている企業は多いだろう。しかしアップル社は、そういった管理状況の説明責任を課しているだけではなく、供給者が自ら責任を全うするために必要なスキルを獲得する「サポート」を提供している。 アップル社が供給者への教育に代表されるサポートを前面に出すのは、取り引きを行っているサプライヤー数が少なく、ほぼすべてのサプライヤーに教育が行き届いているからであろう。2016年2月に公開された「Supplier List」によると、上位200社のサプライヤーで、購入額の97%を占める集中購買を実現させている。サプライヤー監査の回数は2015年で640件を数えており、これは97%を占めるサプライヤーを年3回監査している計算になる。」 ]]>

Pharmaceutical, コンピュータシステム導入

規制遵守・品質改善の3要素

筆者がコンサルテーションを実施する中で、コンピュータシステムの導入を急ぐ企業が多い。しかしながら、コンピュータシステムは拙速に導入するべきではない。 規制要件を遵守し品質を改善するためには、Process、People、Technologyの3要素が不可欠である。また、導入順序もこの順である。つまりコンピュータシステムの導入は最後なのである。 Process、People、Technologyの導入はバランスがとれていなければならない。 1.Process まず最初に手を付けるべきなのがプロセスである。規制要件に適合したQMS(SOP)を構築しなければならない。品質改善の第1歩はプロセス改訂である。特に複雑な手順を持っている企業は、シンプルで理解しやすく、変更しやすいQMSに改訂する必要があるだろう。またプロセス中の「無理」「無駄」をなくすことも重要である。プロセスの改訂は他の2要素に比べると比較的容易である。なぜならば規制要件を遵守するよう取り決めるのみだからである。 2.People プロセス改訂が完了したら、People Managementが重要である。プロセスと要員は、車の両輪のごとくである。品質改善のためには、プロセスパワーとピープルパワーのバランスが必要である。前述の通り、プロセスは比較的容易に決定できるが、要員がついてこない(ついてこれない)ことの方が多い。人はすぐには変われないからである。People Managementの中でも特に重要なのは、Change Managementである。プロセスの変更に伴う混乱を最小化し、最短で新プロセスへ移行しなければならない。 Change Managementでは、教育、訓練、コーチングの順に実施しなければならない。多くの企業では、教育(座学)しか実施していないことが多い。自動車教習所で例えると、教育は学科教習である。 学科教習のみでは、自動車の運転は不可能である。路上教習がトレーニングに当たる。プロセスを変更した後は混乱を来すことが多い。そのため、トレーニングにより、混乱期を短く浅く抑える必要がある。また新プロセスが始動した後も常にコーチングを行い、継続的に品質改善・効率改善を指導していく必要性がある。企業において最も充実させなければならないのが、監査員である。優秀な監査員が存在しなければQMSや組織を適切に維持することができず、またQMSの有効性も向上させることができない。規制当局にとって安心な企業は、優秀な監査員が存在することである。 3.Technology プロセスと要員の教育訓練が完了した後にコンピュータシステムの導入を行う。しばしば、コンピュータシステムを導入すればプロセスが改善されると思っている企業を見かけるがそれは大きな間違いである。「プロセスが混乱したままのシステム導入は、混乱をそのままシステム化してしまうことに過ぎない。」ということを肝に銘じなければならない。プロセスが適正化され、要員が教育訓練されているうえでコンピュータシステムを導入をすれば、規制要件違反が減少し、効率的な品質向上、強いて言えばコストダウンにつながるだろう。 ]]>

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