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FDA査察対応のコツ(続編)

今回は、元FDA査察官で現在はコンサルタントのRobert C. Fish氏の講演用紙の続編である。筆者はFDA査察対応を多く手掛けてきた。しかしながら、最近のFDA査察官は急激な増員と共にその質がかなり劣化していると感じる。まともな指摘を出せない査察官も多く存在する。過去には、査察ルームには国際電話がかかるFAXの据え付けを要請された。その理由は、査察官がFDA本部に指摘するべきかどうかを判断を仰ぐためであった。現在では、電子メールで問い合せているようで あるが、筆者が観察している限り、あまり本質的な質問をしているようには思えない。Robert C. Fish氏の経験やアドバイスは、新人FDA査察官にも有益なものであると思われる。 Data Integrityについて 1  FDAにおけるDIの歴史 1990年代から懸念-ジェネリック医薬品の不正問題(多くのジェネリック医薬品企業が刑事訴追を受けた) 2  FDA Statement “A lack of data integrity often […]

FDA, Pharmaceutical

FDA査察対応と『15分ルール』

近年、FDA 査察の頻度が増加している。これは、民主党のオバマ政権 の政策であると思われる。 FDA 長官は大統領が任命するため、政権の方針によって、 FDA の方針も影響を受けることが多い。2004 年以降、FDA の査察はリスクベースに変更された。 したがって、リスクが高くない製品を米国に輸出している 企業に対しては、査察頻度はかなり低くなった。しかしなが ら、原材料(資材)等を中国やインドなどから輸入している 場合は、査察を受ける可能性がある。また、FDA 査察の対象となる品目は、米国輸出品目とは限 らない。なぜならば、彼らは当該企業の「姿勢」に関心をも つからである。つまり米国輸出品目に関しては、査察の通知 を受けてから、十分に対応したであろうことは織り込み済で あるからである。米国内の企業に対する査察は、最悪 1 日前に連絡が来るこ

FDA, Pharmaceutical

FDA査察の指摘事項(FDA Form 483)への回答期限について

FDA査察が実施された場合、指摘事項が何もない場合は良いが、指摘事項がある場合は、連邦食品医薬品化粧品法(FDC法)704(b)項「査察官は指摘事項を文書で製造所に提示すること」に基づいて、査察の最後の講評時に、FDA Form 483が発行される。FDAの長官は大統領が任命する。2009年にオバマ政権になってからは、Warning Letterの発行を即座に行うよう方針転換がなされた。FDAは、2009年8月発表のFederal Registerで、「FDA査察の指摘事項(FDA Form 483)への回答期限を15日以内とする。Warning Letterを速やかに出せるようにするためである。2009年9月15日から実施する。」と通知した。FDA査察官がFDA Form 483を発行した場合、改善策、スケジュールを盛り込んだ回答を15日以内にFDA必着で郵送しなければならない。理由の如何を問わず、FDA Form 483への回答が15日以内にFDAに届かない場合は、Warning Letterが発行されることになる。日本企業においても、過去に15日以内に指摘事項への回答が15日以内にFDAに届かなかったため、Warning Letterが発行された企業が数社見受けられる。また、FDA Form 483の回答が不十分であったり、不適切であると判断された場合も、Warning Letterが発行される。あるデンマークの企業は、改訂したSOPをデンマーク語でFDAに送付したために、Warning Letterが発行された。FDAは「デンマーク語でレビュできないためである」ということであった。別のドイツの企業は、FDA査察官の指摘事項をデータベース化し、改善状況をオンラインでFDAがレビュできるようにした。FDAにアカウント情報を通知したところ「我々はあなたの企業のシステムにログオンするつもりはない。」といったWarning Letterが発行された。回答書は、査察を実施した査察官宛に送付するのではなく、FDA本部に送付することに注意が必要である。FDA Form

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予防処置はリスク管理のことである

筆者がコンサルテーションを実施する中で、是正処置は分かるが予防処置がよく分からないという声を耳にすることが多い。 ISO-9001:2008においては、予防処置とは「起こり得る不適合またはその他の望ましくない起こり得る状況の原因を除去するための処置」と定義されていた。ここで、「起こり得る不適合」とはまだ起きていない問題のことであり、つまり「リスク」のことである。つまり「予防処置」とは「リスク管理」のことなのである。そこでISO-9001:2015においては、予防処置という箇条がなくなった。その代わりに各箇条に「リスク管理」としてばらまかれている。つまり、予防処置は特定の組織や手順書で対応するものではなく、各組織が各手順書においてリスク管理として実施しなければならないということである。 製薬業界や医療機器業界のように、大きなリスクを持つ製品を製造する企業においては、今後、リスク管理の重要性はますます高まってくるものと思われる。 CAPAに関する規程・手順書・様式 【FDA CFR 820 QSR対応】 CAPA規程・手順書・様式 FDA QSRに沿った形のCAPAに関する規程・手順書・様式集です。QSR(品質システム規則)査察で最も指摘が出されているのがCAPAです。 これから作成する医療機器企業やISO-14971認証審査を予定している企業、認証機関から改善指示を受けた企業向けに、サンプルをご用意いたしました。MS-Word形式ですので、貴社でご自由に加筆・修正を行っていただけます。 ご購入はこちら。 【ISO-13485:2016対応】 CAPA規程・手順書・様式 ISO-13485:2016に沿った形のCAPAに関する規程・手順書・様式集です。QSR(品質システム規則)査察で最も指摘が出されているのがCAPAです。 これから作成する医療機器企業やISO-14971認証審査を予定している企業、認証機関から改善指示を受けた企業向けに、サンプルをご用意いたしました。MS-Word形式ですので、貴社でご自由に加筆・修正を行っていただけます。 ご購入はこちら。 ≪様式一覧≫※ご注文いただきますと、以下の様式を電子メールにて Wordファイル形式で納品いたします。 ・ MD-QMS-F1701

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ER/ES指針とは

関連VOD配信セミナー当社VOD配信セミナーは、視聴期間および回数制限はございません。お好きな時間に、繰り返し何度でもご視聴いただけます。・【超入門】厚労省ER/ES指針、21 CFR Part 11対応セミナーセミナービデオはこちら。 関連商品 ]]>

Part11, Pharmaceutical

Part11査察はなくなったのか?

FDAのホームページでは、ワーニングレターをすべて公開している。21 CFR Part 11に関するワーニングレターは、2011年10月以降は見当たらない。では、FDAはPart11査察をやめたのであろうか。そうではない。実は、FDAのポリシーとして、発行当初からPart11ありきの査察は行わないこととしている。つまり、あくまでも査察はプレディケートルール(GMPやQSRなど)に従って実施される。また、ワーニングレターも、プレディケートルールを根拠に発行される。最新のワーニングレターを分析していると、Part11とは明記がないものの、電子記録やExcelやバリデーションに関する指摘が多く見つかる。査察の最終日に査察官が発行する483フォームは公開されないため、実際の指摘はかなり多く出されているものと推察できる。昨今では、電子記録(コンピュータ)を使用せずに業務を行うことは考えられない。しかしながら、電子記録には、紙記録にはない改ざんなどのリスクが伴う。FDAは、査察を実施する際に、当該電子記録が信頼できるか(Integrity)を調査する。これが、Part11査察に相当すると考えても良いだろう。Part11は、1997年に発行されて以降、一度も改定されていない。日進月歩のコンピュータの世界で、20年近くも前に作成されたルールが現在も通用する訳がない。では、最新のFDAの期待と指導は、どうやって知ることができるのであろうか。実は、Part11は改定されていないが、FDAの最新の期待や指導は、PIC/S GMP Annex 11 “Computerised Systems”に記載されている。製薬企業や医療機器企業は、Annex11を参照し、最新のFDAの期待に応えなければならない。Part11は、コンプライアンスコスト等の問題から、2004年以降はリスクベースで対応することとなった。その際のリスクの評価は、当該電子記録が「患者の安全性」「電子記録の完全性」「製品の品質」にどの程度の影響を与えるかで判定する。「患者の安全性」と「製品の品質」は、明確であると思うが、「電子記録の完全性」は少々わかりづらい。「電子記録の完全性」とは監査証跡、タイムスタンプ、電子署名などのメタデータが完全に揃っていることを指す。「電子記録の完全性」が損なわれると、査察官は当該電子記録を信頼することができず、査察を実施することができないのである。紙面の制限から、解説を完全に行うことは難しい。 ]]>

Quality Risk Management, Risk Management

ゼロリスク神話

日本における薬事法では、承認権者の責任が問われる。そのため、リスクの高い医療機器は日本では承認されにくいとされる。万が一、承認した医薬品・医療機器で重大な事故が発生した場合、承認した厚労省の課長が刑事訴追を受けることになってしまう。つまりすべての過ちは政府が担う。欧米では、その時点の基準をもって判断したならば審査責任は問われない 日本のマスコミは、事故を起こした企業を糾弾することが社会正義と思っている。また我々国民も、その論調に同調しがちである。つまりゼロリスクを要求する。いわゆる「ゼロリスク神話」である。 日本では、このように苦情リスクが非常に高いため、風評悪化を懸念し、医療機器産業への参入が阻害され輸入に依存することになる。医療機器は、年間6,000億円もの輸入超過状態である。 では、飛行機は何度も墜落事故を起こしたが、飛行を禁止したであろうか。また、毎年交通事故で1万人もの死亡者が出るが、自動車の運転を禁止したであろうか。もちろん、事故はできる限り起こしてはならない。しかしながら、事故を起こしたからといって、開発を中止したり、製造を中止すると科学や技術の発展は望めない。医療技術が進歩することを阻害してしまう。事故を起こしてしまったら、根本的原因を追究し、二度と同じ事故を起こさないように是正を図るべきである。医療機器業界でCAPAが重要視される所以である。 欧米では、インフォームドコンセント(十分な説明)のもと、Take your own risk.とされる。リスクをとるかとらないかは、患者の判断による。 医薬品や医療機器における臨床試験においては、科学性、倫理性に関する基本原則を定めた「ヘルシンキ宣言」が有名である。もう一つ、著名なものに「ベルモントレポート」がある。ベルモントレポートは、1979年4月に米国で「研究対象者保護のための倫理原則および指針」として発行された。臨床研究における倫理的な問題を考える際の枠組みを端的にあらわしており、その三原則は、1.人格の尊重2.善行3.正義である。2番目の「善行」では、科学性、利益とリスクの評価を論じている。すべての非科学的な行いは、倫理的ではない。つまり科学を論じずに倫理面だけを論じることは全く意味をなさない。また、我々の生命・健康は、過去の病気になった方々、被験者の方々、過去に医療事故に見舞われた方々の献身の上に成り立っている。犠牲があったからこそ、我々が高度かつ高品質な医療を受けることができる。我々も子々孫々のため、ある意味の犠牲を払わなければならない。 ベルモントレポートは、あくまでも米国内倫理綱領だが、研究倫理の歴史に大きなインパクトを与えた。 これまで医療機器は、医薬品を対象として制定された「薬事法」により規制されてきた。2014年11月25日から、薬事法が一部改正される。これにより、現在の「薬事法」という名称から、「医薬品、医療機器等の品質、有効性および安全性の確保等に関する法律」(医薬品医療機器等法)という名称に変更される。しかしながら、承認権者の責任は従前のとおりである。 関連商品 ]]>

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